デュアルSIMとは?メリット・設定方法・おすすめの組み合わせを徹底解説
デュアルSIMが注目されている理由
最近、「デュアルSIM」という言葉を耳にする機会が増えています。
2022年に起きた大手キャリアの大規模通信障害をきっかけに、**1台のスマホに2つの回線を持つ「デュアルSIM運用」**が注目されるようになりました。
通信障害時のバックアップだけでなく、通話とデータ通信を別々のキャリアにすることで月額料金を大幅に節約できるのも人気の理由です。
この記事では、デュアルSIMの仕組みやメリット・デメリット、設定方法、おすすめの組み合わせまで初心者向けにわかりやすく解説します。
デュアルSIMとは?
デュアルSIMとは、1台のスマホに2つのSIM(回線)を設定して使える機能のことです。
従来は1台のスマホに1つの回線しか使えませんでしたが、デュアルSIM対応端末なら2つの電話番号やデータ通信プランを1台で同時に管理できます。
SIMの組み合わせは主に以下の3パターンがあります。
| 組み合わせ | 特徴 |
|---|---|
| 物理SIM + 物理SIM | SIMカードスロットが2つある端末で利用 |
| 物理SIM + eSIM | 最も一般的。iPhone XS以降で対応 |
| eSIM + eSIM | iPhone 13以降やPixel 7以降で対応 |
eSIMの詳しい仕組みについては、eSIMとは?仕組み・メリット・対応キャリアをわかりやすく解説の記事で詳しく解説しています。
デュアルSIMの4つの方式
デュアルSIMには4つの方式があり、それぞれ同時待ち受けやデータ通信の動作が異なります。
| 方式 | 正式名称 | 同時待ち受け | データ通信 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| DSSS | Dual SIM Single Standby | ❌ 1回線のみ | 1回線のみ | 手動で切り替えが必要 |
| DSDS | Dual SIM Dual Standby | ✅ 2回線 | 1回線(3G/4G) | 片方が3Gになる |
| DSDV | Dual SIM Dual Volte | ✅ 2回線 | 1回線(4G/4G) | 両方4Gで待ち受け可能 |
| DSDA | Dual SIM Dual Active | ✅ 2回線 | 2回線同時 | 通話中もデータ通信可能 |
現在の主流はDSDV
2024年以降に発売されたスマホの多くは**DSDV(Dual SIM Dual VoLTE)**に対応しています。
DSDVなら2回線ともVoLTE(4G)で待ち受けできるため、どちらの番号に着信があってもすぐに応答できます。
iPhoneもXS以降はDSDVに対応しており、最も一般的な方式といえます。
デュアルSIMのメリット
1. 1台で2つの電話番号を管理できる
仕事用とプライベート用で2台のスマホを持ち歩く必要がなくなります。
電話をかける際にどちらの番号を使うか選択でき、着信時にはどちらの番号にかかってきたかも表示されます。
2. 通話用+データ用で料金を最適化できる
デュアルSIMの最大のメリットは、通話とデータ通信を別々のキャリアにして料金を節約できることです。
例えば、こんな使い方が可能です:
- 通話用:楽天モバイル(専用アプリで通話無料) + データ用:IIJmio(20GB 2,000円)
- 通話用:povo2.0(基本料0円) + データ用:mineo(マイそく 990円)
1キャリアで通話もデータも賄うより、月額1,000〜2,000円ほど安くなるケースも珍しくありません。
3. 通信障害時のバックアップになる
大手キャリアの通信障害は年に数回発生しています。デュアルSIMなら、片方のキャリアに障害が起きても、もう片方で通話やデータ通信が可能です。
異なる回線(ドコモ系+au系など)を組み合わせることで、リスクを分散できます。
4. 海外旅行時に便利
海外旅行時に現地の格安SIM(eSIM)を追加すれば、日本の番号をそのまま着信用に残しながら、現地の安いデータ通信を使えます。
SIMカードを差し替える必要もなく、帰国後は現地のeSIMを削除するだけです。
デュアルSIMのデメリット・注意点
1. バッテリー消費が増える
2つの回線に常時接続するため、バッテリーの消費が通常よりも早くなります。
体感で1〜2割ほど電池持ちが悪くなるケースが多いです。外出時はモバイルバッテリーを持ち歩くと安心です。
2. 対応端末が必要
デュアルSIMを利用するには、対応したスマホ端末が必要です。
古いモデルやエントリーモデルでは非対応の場合があります。購入前に必ず確認しましょう。
3. 設定に少し手間がかかる
通常の1回線利用と比べて、主回線・副回線の設定や、どちらの回線をデータ通信に使うかの設定が必要です。
慣れれば簡単ですが、初めての方は最初の設定時に戸惑うかもしれません。
4. microSDスロットとの排他利用(一部Android)
一部のAndroid端末では、SIMカードスロットの片方がmicroSDと共用になっています。
その場合、物理SIM2枚でデュアルSIM運用をするとmicroSDが使えなくなります。eSIMを利用すればこの問題は解消できます。
デュアルSIM対応端末まとめ
iPhone
| モデル | デュアルSIM対応 | SIMの組み合わせ |
|---|---|---|
| iPhone SE(第2世代)以降 | ✅ | 物理SIM + eSIM |
| iPhone XS / XR 以降 | ✅ | 物理SIM + eSIM |
| iPhone 13 以降 | ✅ | 物理SIM + eSIM、eSIM + eSIM |
| iPhone 15(米国版)以降 | ✅ | eSIM + eSIM のみ |
iPhone 13以降はeSIMを2つ設定できるため、物理SIMカードなしでもデュアルSIM運用が可能です。
Android
| メーカー | 対応モデルの例 | 備考 |
|---|---|---|
| Google Pixel | Pixel 4 以降 | eSIM対応 |
| Samsung Galaxy | Galaxy S21 以降 | eSIM対応モデルあり |
| Xperia | Xperia 10 III 以降 | 一部モデルeSIM対応 |
| AQUOS | AQUOS sense6 以降 | eSIM対応モデルあり |
| OPPO | OPPO Reno5 A 以降 | 物理SIM2枚 or eSIM |
Androidは機種によって対応状況が異なるため、購入前にメーカー公式サイトで確認することをおすすめします。
デュアルSIMの設定方法
iPhoneでの設定手順
- 設定 → モバイル通信 → SIMを追加 をタップ
- eSIMの場合はQRコードを読み取るか、キャリアのアプリから設定
- デフォルト回線の設定 で音声通話・データ通信に使う回線を選択
- 各回線に**わかりやすい名前(仕事用・個人用など)**をつける
Androidでの設定手順
- 設定 → ネットワークとインターネット → SIM をタップ
- eSIMの場合は「SIMをダウンロード」からQRコードを読み取り
- 通話のデフォルト と データ通信のデフォルト をそれぞれ設定
- 各SIMに名前を設定して管理しやすくする
主回線・副回線の切り替え方
デュアルSIMでは、データ通信に使う回線をいつでも切り替えられます。
- iPhone: 設定 → モバイル通信 → モバイルデータ通信 で回線を選択
- Android: 設定 → SIM → モバイルデータ で回線を選択
通信速度が遅いと感じたら、もう片方の回線に切り替えてみましょう。
おすすめの組み合わせ3選
1. 節約重視:povo2.0 × IIJmio
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通話回線 | povo2.0(基本料0円) |
| データ回線 | IIJmio(20GB / 2,000円) |
| 月額合計 | 約2,000円 |
| おすすめポイント | 通話が少ない人に最適。通話時は30秒22円 |
povo2.0は基本料0円で電話番号を維持でき、必要なときだけデータトッピングを購入するスタイル。データ通信はIIJmioの大容量プランに任せることで、月額2,000円で20GBの大容量が実現します。
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2. 通話重視:楽天モバイル × mineo
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通話回線 | 楽天モバイル(Rakuten Link で通話無料) |
| データ回線 | mineo(マイそく スタンダード / 990円) |
| 月額合計 | 約2,068円〜 |
| おすすめポイント | 通話が多い人に最適。国内通話が完全無料 |
楽天モバイルのRakuten Linkアプリを使えば国内通話が無料。データ通信はmineoのマイそく(最大1.5Mbps使い放題)で賄えば、通話もデータも使い放題の環境が低コストで実現します。
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3. 安定重視:LINEMO × povo2.0
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メイン回線 | LINEMO(ミニプラン 3GB / 990円) |
| サブ回線 | povo2.0(基本料0円 / 障害時バックアップ) |
| 月額合計 | 約990円 |
| おすすめポイント | 通信障害対策に。異なる回線でリスク分散 |
LINEMOはソフトバンク回線、povo2.0はau回線を使うため、片方に通信障害が起きてももう片方で通信できます。povo2.0は基本料0円なので、バックアップ回線として維持コストがかかりません。
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3GBで月額990円〜
よくある質問(Q&A)
Q. デュアルSIMにすると電話番号は2つになる?
A. はい、2つの回線それぞれに電話番号があります。 電話をかける際にどちらの番号を使うか選択でき、着信はどちらの番号にかかってきたかが画面に表示されます。
Q. デュアルSIMで2つの回線を同時に通話できる?
A. 一般的なDSDV方式では同時通話はできません。 片方で通話中は、もう片方の着信は受けられない場合があります。DSDA対応端末であれば同時利用が可能ですが、対応端末はまだ限られています。
Q. デュアルSIMに対応していないスマホでも使える?
A. 使えません。 デュアルSIMを利用するには対応端末が必要です。iPhone XS以降、またはデュアルSIM対応と明記されたAndroid端末をご利用ください。
Q. デュアルSIMの設定は難しい?
A. 初期設定に10〜15分ほどかかりますが、それほど難しくありません。 各キャリアの公式サイトに設定ガイドが用意されているので、手順に沿って進めれば問題なく設定できます。
Q. デュアルSIMにするとデータ容量は合算される?
A. いいえ、合算されません。 各回線のデータ容量は独立しています。ただし、データ通信に使う回線はいつでも切り替えられるので、片方の容量がなくなったらもう片方に切り替えることは可能です。
まとめ
デュアルSIMは、料金の節約・通信障害対策・2台持ちの解消など、多くのメリットがある運用方法です。
デュアルSIMがおすすめな人
- ✅ 通話料金とデータ通信料金を別々に最適化したい
- ✅ 通信障害に備えてバックアップ回線を持ちたい
- ✅ 仕事用とプライベート用で番号を分けたい
- ✅ 2台持ちをやめて1台にまとめたい
- ✅ 海外旅行で現地SIMを追加して使いたい
デュアルSIMが向いていない人
- ❌ スマホの設定が苦手で不安がある
- ❌ 対応端末を持っていない
- ❌ 1回線で十分満足している
- ❌ バッテリー持ちを最優先したい
格安SIMの組み合わせ次第で月額1,000〜2,000円台に抑えることも可能です。まずは自分のスマホがデュアルSIMに対応しているか確認して、気になるキャリアの組み合わせを検討してみましょう。
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